スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

最初の兆候 (1994年9月~1995年3月)

大学院2回生だった1994年の9月。ちょうどこの頃、ある就職試験とコンクールの両方に落ちた。どちらも「受かればラッキー」くらいにしか思っていなかったので、「落ち込んでいる」という自覚はまるでなかった。それより、4月から、それまで師事していたピアノの先生を、学校側の都合で勝手に変えられて、新しい先生とうまくいかないことの方が気がかりであった。
そんなある日、右手のオクターブを弾く時、違和感のようなものを感じるようになった。オクターブを連続で弾こうとすると、意志に反して4、5指が内側に曲がってしまい、連打をするのが非常に難しい。私は元々、調子の波があるタイプで、始めは「何だかよく分からないけど調子悪い。ま、そのうち治るか」くらいにしか思わなかった。

ところが、いつまでたっても治らないどころか、どんどん弾けなくなっていく。修了試験を控え、焦りは募る。一体何なのか...あちこちの整形外科を廻るが、どこへ行っても「疲れてるんじゃないの?」と、湿布を出されて終わり。理学療法、ハリ、灸、整体...試せるものは何でも試し、果ては「精神的なものでは」と言われ、カウンセリングまで受けた。しかし、何をやっても悪化の一路を辿る。

カウンセリングでは、就職試験とコンクールに落ちたこと、先生が変わったことのショックが原因だと指摘されたが、私の中では、精神的なものより身体的なものだという感覚がどうしても拭えなかった。しかし、カウンセリングは、弾けないという不安や、人間関係の問題等あらゆる話を聞いてもらえたのがよかったと思う。

修了試験は、シューベルトのソナタ21番。技術的に込み入っていない作品を選んでいたのは、不幸中の幸い。オクターブ連打の箇所は、音を省いたりして何とかこなそうと努力する。でも、こんな演奏で卒業しても...試験を受けずに、卒業を延ばそうか、と考えていた矢先、阪神大震災が起こった。試験は、震災の4日後。何とか学校にたどり着き、ほとんどやけくそ気分で試験を受け、結局卒業した。3月、修了演奏会をなんとかこなした後、ほどなくして急速に悪化し、バイエルを弾くのすら困難を感じるようになってきた。


スポンサーサイト

Comment

Comment Form

管理者にだけ表示を許可する

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。